カテゴリー「書籍・雑誌」の5件の記事

2007年4月11日 (水曜日)

中原中也

約1ヶ月ぶりに再び松本市に上陸中。
今回は金曜までの滞在予定。
今日の道中、一冊の詩集を読んだ。

【汚れつちまつた悲しみに】/中原中也

Blog0704121今年は中原中也生誕100周年記念にあたる年らしい。
そんな年に偶然手にする事になったこの詩集、何か縁があるのかもしれない。
『山羊の歌』、『在りし日の歌』、『未刊詩篇』から抜粋された87の詩達
今夜はダダイズムについて考えながら酒をあおる事にした。

Blog0704122 『汚れつちまつた悲しみに』
汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる

汚れつちまつた悲しみは
たとへば狐の革衣
汚れつちまつた悲しみは
小雪のかかつてちぢこまる

汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
け怠のうちに死を夢む

汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖気づき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる・・・・・・

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2007年3月15日 (木曜日)

となり町戦争を読み終えて

Blog070315 となり町戦争、結局2日で読み終えた。
で、最終的な感想...、さらっと読めた割には、それなりに奥深い作品だったと思う。
ただ『戦争』の位置付けや描写がイマイチなところがあるから人によっては「?」って感じかも。
でもまぁこの長さだし。
(これが村上春樹氏ならこうはならなくてもっと抽象的に掘り下げていくんだろうけど)

しかし最終章の『別章』はちょっと面白い。
一瞬「おまけか?」って思わせといてこの作品の主旨が別角度からわかりやすく記述されていて、且つ全体まとめのようにアプローチされている。
人の生死を左右する行動やその重さは、価値観、つまり個人的関係・無関係で決まるのか?、戦争が日常的な行動や民事行政から生み出される可能性って?、現代社会における戦争のメリット・デメリット?、そもそも俺達が持っている戦争の概念って一体なんだ?等、戦争を知らない俺達の世代にとっては日頃考えないような内容ばかりかもしれない。
しかし、一見平和に見えるが情報過多で複雑・雑多なこの現代社会においては、『知らない、知らなかった』じゃ済まされない問題が俺達の周囲には山ほど取り巻いていて、そんな中で生きていく俺達は常に重大な危険と背中合わせな状態なんじゃないのか?、習慣となっている何気ない俺達の日々の行動の中には、実はもっと五感を研ぎ澄まして慎重に対応しなければならない事が多いのではないか?と、そんな風にふとこの作品を読み終えて考えてしまった。
その辺の感覚が楽しめれば面白い作品として受け取れるんじゃないかな?

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2007年3月13日 (火曜日)

となり町戦争

今日は昼間の顔の関係で松本市に上陸。
そしてその移動中に、数ヶ月前からずっと気になっていた小説をようやく読んだ。
なかなか暇が無くて手にすることが出来なかったのでちょっと満足。
で、その作品は、

【となり町戦争】

中々読めずにほったらかしにしていたら近々なんと映画化されてしまうらしい。

Blog070313<以下裏表紙抜粋>
ある日、突然にとなり町との戦争がはじまった。だが、銃声も聞こえず、目に見える流血も無く、人々は平穏な日常を送っていた。それでも、町の広報紙に発表される戦死者数は静かに増えつづける。そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕」に、町役場から一通の任命書が届いた・・・・・・。

昨年末にリリースされた三崎亜記氏の作品だ。
で、読みはじめた感想...、まだ途中だけど予想通りおもしろい。
見えそうで見えないその先の展開、だけどひょっとしてこれって.....。
って感じでさっそくはまっている。
さらさら読めるタイプの作品なので近いうちに読みあげた感想をあらためて報告しよう。

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2006年10月19日 (木曜日)

村上春樹ワールド

村上春樹の作品が好きだ。

彼の描き出す世界は神秘的で深みのある虚空感と異次元への想像を掻き立てる感覚、唯一無二の孤立した時間を与えてくれる気がする。
複雑な仮想世界や、怪奇でプラッターな描写、日常的な精神・心境・心理と非日常的な人間関係、そして常に先の読めないエピローグと読み手によって幾つかの異なる形で誕生するメッセージ...。
難解だといわれがちなカフカ文学にもどこか通じる部分があると思う。
俺が彼の世界へ入門したトリガーはまさにそこだった。
今では彼の代表作品はほとんど読んだが、一番好きな作品は【世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド】。
上下2巻の長篇作品だが、後半は残りのページが少なくなっていくのが惜しくなる程楽しくそしてやりきれない素晴らしい作品だ。

Blog061019_2

で、何故急にこんな話題かというと、先週、ノーベル文学賞の発表があった。
カフカ賞授与の事もあり、村上先生には日本人3人目の期待がかかっていた。
しかし結果は残念。

そしてこの結果にまた評論家というくだらない職業の人間達がああだこうだ言っているのが目に付く。
彼本人が今回の結果をどう受け止めているのかその真意は知らないが、そんな事はどうでもいい事だ。
文学も含め本当の芸術は広く認められる事よりも、受け入れた人間にどれだけ深い感銘の杭を打ち込む事が出来たのかがメッセージの点では最も重要だと俺は思っている。
そしてそれがリアルタイムには評価されなくても、素晴らしいものはいつの日か必ず陽の目に出る時がやってくる。
フランツカフカの作品が故人の意思とは別に世に出てしまったおかげで、俺達が新たな芸術と出会えたように、それが作者の意思に沿うか反するかは全く別の事としても。

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2006年7月31日 (月曜日)

ぼくを探しに / シルヴァスタイン

【THE MISSING PIECE / Shel Silverstein】
激しく久しぶりに絵本を読んだ。Blog060731
昨日知人からもらった本だ。
俺にとっては意外に意外、とても楽しく興味深く、わずか5分程で読み終えた。
そしてその後5分以上、ボーっとこの本の本質について考えてみた。
色んな解釈があるんだろうけど、俺なりの解釈は.....。
そんな野暮なことは言わないが、機会があれば皆さんもたまには頭空っぽにして肩の力をガッポリ抜いてページをめくれるような、この手の作品読んでみるのもいいんじゃないでしょうか?

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